現実への恐怖

病院は違いますが、不妊専門の病院へ行ったのは、1年半ぶりになります。
久しぶりに行って思ったのは、治療をしに行っているわけではないのに、待合室で待っているだけでも病院の空気を吸うのが辛いと感じました。
そして、私の隣で2人の女性がお互いの治療状況を話しているのが聞こえてきて、自分の治療していた頃を思い出し、耳を塞ぎたくなりました。
不妊治療を再開する気持ちは今のところありませんが、あの頃の不安な気持ちが甦ってきました。
通うとしても、今後もサプリを処方してもらいに行く程度だと思います。

『卵巣予備能検査』の結果が届きました。
3~4週間かかるとのことでしたが、10日ほどで届きました。
先週、ERT治療を終えて帰宅し、郵便受けを見ると届いていたので、家に入るなり、コートも脱がずに真っ先に開封しました。
見たいけれど、自分が思っている通りの結果のような気がして見たくない、でも見たい。
そして、愕然。

検査する前から分かっていたことだけれど、
いつもの私なら泣き崩れていたはずなのに、一滴も涙が出ない。
どういうことだろう?
これが自分の宿命として、すでに受け入れていたから?

数字として見てしまうと、涙は出なくても、久々にかなりのところまで落ち込みました。
不妊治療をしていた時から何度も何度も期待しては落ち込み、我慢し切れずに人前でも数え切れないくらい泣いてきました。
そしてその度にそれを乗り越えて、出来るだけ後ろを振り返らないように、前を向いて頑張ってきました。
しかし、少し離れたように感じていた『終わり』に、『これが現実だ!』と再び突きつけられ、グイッと引っ張られたような気がしました。

不妊治療を辞めてから、ERT治療だけに頼るのではなく、自分なりにも出来ることをいろいろとやってきて、ここ最近、生理の時やERT治療にも、少しずつ身体の変化が見られていました。
それでも頭の中には、『終わり』への恐怖が常に付きまとっています。
けれど、マイナスの感情ばかりではいけないと頭の隅へ追いやって、見て見ぬ振りをしていました。
『これは生まれた時から決められていたことで、今更変えることは出来ないんだよ』と、再び現実として引き戻されてしまいました。
だからと言って、検査しない方が良かったのか?と言えば、検査しても、しなくても、結果は同じ。
自分でも分かっていたこと。

この検査結果が悪くても、現在の不妊治療では治療法がありません。
むしろ、海外では、病院側が不妊治療を拒否するところさえあるそうです。
これだけ不妊治療技術が進歩し、世間に浸透してきても、まだまだ妊娠の確率は低く、未知の部分、神の領域の部分の方が大きいです。

私は今、子供を諦めるか、諦めないかのギリギリの境界線上で、ふと手を引っ張られたら、どちらにも転びそうなところにいます。

この検査をしたお陰で、1つ新たなことに気付きました。
不妊治療を必死に頑張って、薬や注射でボロボロの身体になっていた頃より年齢を重ねた今、もっと悪くなっていてもおかしくないのに、その頃と結果がほとんど変わっていません。
ということは、ERT治療によってキープ(維持)出来ているということなのだと思いました。

どちらかへ倒れそうな私を“もう少しだけ頑張ろうよ”と、まだ諦めない方へと誰かが引っ張って、支えてくれています。

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